Jin Ima さんがFacebook に7月19日に投稿した報告を転載します。
昨夜行われた熊谷空襲を忘れない市民会主催の「熊谷平和講座」第6回空爆の歴史と空襲被害者(2018年夏に(1)、講師:加藤一夫さん)に参加しました。空爆と空襲の違いから空爆の歴史、そして空襲被災者への補償問題など、日頃あまり取り上げられない内容で改めて知ることも多く勉強になりました。いくつか挙げると、
1.空爆と空襲の違い 例えば空爆は戦略概念で空襲は戦術概念とかあるようですが、私は、空爆は爆弾を落とす側の論理で、空襲は落とされる側の論理というのがスッキリ入ってきました。
2.空爆の始まり 1911年のイタリア・トルコ戦争でその後バルカン戦争で使われたそうです。以来現在に至るまでこの周辺ではずうっと空爆が行われているんですね。
3.日中戦争と空爆 1914年の青島爆撃が始まりで、日中戦争では海軍飛行隊により1000回以上行われたこと。一部でしたが、海軍航空隊の主要爆撃箇所一覧(防衛省の資料などから作成)があり、毎日のように中国本土で爆撃していた事実に驚かせられました。そう、日本は空爆を受けた被害者意識が強く、中国本土で空爆を行っていた加害者でもあることが隠されているというか意識されない。
4.対米戦争と空爆 1941年12月の真珠湾空爆の翌年4月には航空母艦による攻撃を受けていることやすべての都道府県が対象になっていたこと、都道府県別空襲被害者一覧表によると、空襲被害死で一番多い広島の142430人から一番少ない石川の27人で、埼玉は467人で全国で35番目となっていました。この資料によると、合計413068人が空襲死しています。
5.空爆についての法規制は事実上存在していないこと。
6.空襲被災者救済で、日本は国際的に見ても例外的で「一般市民の戦争被害は、国家補償の対象とならない」として、判例でも「戦争被害は国民が等しく受忍しなければならない」とされている。ドイツ、イギリス、フランス、ロシア、アメリカなどほとんどの国は、基本的に救済措置をおこなっているそうです。
次回平和講座 8月11日(土)10時~11時 熊谷市市民活動センターです。題名「敗戦と終戦:「8月15日」の神話」(講師:加藤一夫さん)です。どなたでも参加できます。