ウクライナ戦争の即時停止を求める声明

Stop the War 殺すな!殺されるな!

 2022年2月24日にロシア軍がウクライナに軍事侵攻してから2か月半が過ぎ、悲惨な状況がますます拡大し、多くの人々が犠牲になっています。戦闘は東部・南東部ではますます激しくなっています。1945年の戦争末期に空襲を体験した町の市民として、私たちは、増大する両国の兵士や市民の死に日々心を痛めております。まず戦闘を停止し、この状況を打開しなければなりません。

 このウクライナ戦争は、2014年から東南部で続いていた内戦の延長で起こっていて、歴史過程から見ると、今年の2月に突然始まったものではなく、また必ずしもウクライナ善、ロシア悪という善悪二元論では捉えられない側面もあります。しかし、2月のロシア軍の軍事侵攻は、独立した主権国家に武力で侵攻し、現状の変更を目指す侵略行為であって明白に国際法や国連憲章に違反する行動です。しかもロシアのプーチン大統領は核兵器の使用を示唆して威嚇したり、ロシア軍が多数の民間人を殺害したり、病院や学校など非軍事施設を破壊し、チェルノヴィリの原発施設などにも攻撃を加えています。私たちはこれらを許すことはできません。直ちに停戦し、軍隊を撤退させ、外交的解決を目指すよう要請します。

 ただ、この戦争はロシアのプーチン独裁政権の野望からだけでなく冷戦後の欧米の対ロ政策、とりわけNATO の東方進出にも大きな原因があります。ウクライナはこうした国際的な対立関係の犠牲になっているといえます。欧米諸国もウクライナ軍への軍事援助だけでなく具体的な停戦交渉に乗り出すべきです。このままだと犠牲者が増えていくだけです。

 このウクライナ戦争に乗じて日本の一部政治家が、憲法9条の改定や廃絶、軍事費増大、軍備強化、敵基地攻撃、核武装や核共有などを強調しています。私たちはこれに反対します。岸田政権は、アメリカに追随した対ロ経済制裁だけでなく、制裁に距離をとっているアジア諸国と一緒に具体的な和平交渉をロシアに働きかけるべきです。先人たちが長い年月をかけて築いてきた対ロ関係を無にすべきではありません。経済制裁の影響は、プーチン政権よりも普通の人々に今後深刻な影響を与えます。それはロシアだけでなく日本の国民にとってもプラスにはなりません。

 また対ロ関係悪化から予想されるエネルギー危機に際して原発再稼働の声もありますが、私たちはこれにも反対です。3.11福島原発事故の教訓を忘れるべきではないと考えます。          

 さらに、戦火を逃れたウクライナ人の救済は大切ですが、場当たり的な避難民対策でなく、現在も、中東、アジア、アフリカなどで発生している難民の救済にも目を向ける抜本的な難民政策を確立するよう要請します。「難民条約」は人種、宗教、出身国による差別を禁止しております。「難民鎖国」として国際社会から批判されている日本の入管体制を抜本的に見直し、国際基準で難民認定を広げることを要請します。

 最後に、ロシアのプーチン独裁政権が続けているこの戦争に反対し、ウクライナの戦場で抵抗を続けている勇敢な人々、厳しい弾圧下にあるロシア国内の「地下」や国外で反戦運動を行っている人々、世界中で戦争に反対して行動しているすべての人々に連帯を表明します。

一刻も早く戦争をやめ外交で解決しましょう!

熊谷空襲を忘れない市民の会(有志)
2022年4月29日